全文記事
骨質Ⅱ
Overview 骨強度における骨質の役割
掲載誌
THE BONE
Vol.24 No.3 21-26,
2010
著者名
森諭史
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
骨・関節
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
/
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
媒体
THE BONE
骨粗鬆症はこれまで骨の量が少なくなる病気と考えられていたが, 近年, 骨密度以外にも骨質が骨強度に関与することが明らかとなった. 骨質を規定する因子には, 骨微細構造やマイクロダメージ, 石灰化度, コラーゲン架橋などの骨質因子があるが, それらはすべて骨量とともに骨リモデリングにより制御されている. 「注目される骨質」2001年のNIH(米国国立衛生研究所)コンセンサス会議のステートメントにより, 骨強度を決める因子として, 骨質がにわかに注目されるようになった. その背景には1990年代に行われた骨粗鬆症治療薬の大規模臨床試験の結果がある. アレンドロネートのFIT試験1)では, 3年間投与で骨密度を7%上昇させ, 椎体骨折の新規発生率を半減させた. 一方, ラロキシフェンのMORE試験2)では, 3年間投与で腰椎の骨密度の上昇は3%にとどまったにもかかわらず, 椎体骨折の発生率は同じく半減した. これらの結果を直接比較はできないが, 骨密度の増加が直接, 脆弱性骨折の減少に反映されないことがわかり, 骨密度以外にも骨強度に関与する因子が存在することが認識されるようになり, それを骨質と名付けた3).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

