鉄は生命維持に不可欠な微量栄養素であり、不足すると鉄欠乏性貧血などのさまざまな症状をきたす。体内の鉄の量は主に腸管からの吸収率によって制御され、肝臓から分泌されるヘプシジンがこれを調節している。鉄欠乏の原因はさまざまであるが、見落とされやすい原疾患としてH. pylori感染や自己免疫性萎縮性胃炎、小腸病変、von Willebrand病などがある。鉄の補充の第一選択は経口鉄剤で、1日1回、朝の内服が効果的である。治療上のトピックスとしては、1~3回の来院で治療を完了できる高用量の静注鉄剤が使用可能となった。鉄欠乏に対する治療介入の基準は、背景疾患ごとに異なる可能性がある。循環器領域では慢性心不全患者に対する静注鉄剤の効用が注目されている。
特集 進歩する貧血の治療法
鉄欠乏性貧血
掲載誌
Pharma Medica
Vol.42 No.2 31-36,
2025
著者名
川端 浩
記事体裁
抄録
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特集
疾患領域
血液
診療科目
血液内科
媒体
Pharma Medica
Key Words
ヘプシジン
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フェリチン
/
Helicobacter pylori(H. pylori)感染
/
高用量静注鉄剤
/
慢性心不全
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

