「はじめに」関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA)は全身性炎症性疾患であり,生命予後も一般の集団と比較して悪い1)-3)。生命予後に大きな影響を与える要素の1つが,臓器病変などの関節外症状であることは明らかである。RAに合併する全身性病態にうまく対応することは,RAの生命予後を改善する意味でも非常に重要な意味をもつ。
「Ⅰ.RAの死因」RAにおける死因は,大別して,呼吸器障害,悪性新生物,血管病変が中心であり,ほとんどの論文が,前述3つの分類で死因の半分以上を占めることを報告している。死因には人種差があり,以前より欧米では心血管病変がアジアに比較して大きな割合を示すことが違いとして報告されてきた1)-3)が,いずれの地域においても前述三大分類が主要死因であることに変わりはない。日本における最大のRAコホート研究であるIORRAの結果でも,呼吸器障害と悪性新生物による死亡が4分の1ずつ,次いで,心,脳など血管障害が死因の約20%を占め,この三大死因で70%を超えていることが示されている(図)4)