はじめに  遺伝子組み換え組織型プラスミノゲン・アクティベータ(recombinant tissue-type plasminogen activator;rt-PA:一般名アルテプラーゼ)を用いた発症3時間以内の超急性期血栓溶解療法は2005年に国内承認された。2011年までの6年間の国内使用件数は4万例を超え(推定),本療法は今や標準的治療として定着しつつある。本薬の薬理効果,本療法の理論的根拠,国内承認に至るまでの長い道のりについては,他著で論じた1)。