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悪性リンパ腫・多発性骨髄腫診療のBreakthrough
免疫調節薬(IMiDs)の作用機序と臨床効果
掲載誌
Pharma Medica
Vol.28 No.9 45-53,
2010
著者名
稲垣淳
/
飯田真介
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
血液
/
癌
診療科目
一般内科
/
血液内科
/
老年科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」難治性の形質細胞腫瘍である多発性骨髄腫の治療は免疫調節薬(immunomodulatory drugs;IMiDs)といわれるサリドマイド, レナリドミドおよびプロテオソーム阻害薬であるボルテゾミブの登場により大きく変わった. サリドマイドは, 1957年旧西ドイツで睡眠薬として発売され, 日本では1958年睡眠薬および胃薬として発売された. サリドマイドを妊娠中に服用した場合, 四肢奇形や小耳症など重度の先天異常や胎児死亡を引き起こす1). そのためいったん姿を消した薬剤である(最近, セレブロンという蛋白質分解に関わる酵素の構成因子をサリドマイドが阻害することが, 四肢の形成障害の原因であることが明らかにになった2)). その後, 1990年代にサリドマイドの血管新生抑制作用3)が明らかになり, 多発性骨髄腫では骨髄中の微小血管が非常に豊富かつ重要な役割を果たしている4)ことから, サリドマイドは多発性骨髄腫の治療薬となりうると考えられた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

