全文記事
スポーツ障害をめぐって
スポーツ心臓と病的心臓の鑑別
掲載誌
Pharma Medica
Vol.27 No.9 31-34,
2009
著者名
木下訓光
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
診療科目
一般内科
/
循環器内科
媒体
Pharma Medica
「はじめに」本誌の特集テーマはスポーツ障害である. スポーツ障害とは, 長期的なスポーツ運動を通じて人体の特定の部位に繰り返し負荷がかかることにより発症する慢性の病態を意味する. 一方, 現代スポーツ医学の分野でスポーツ心臓(athlete's heart)という場合, 長期的な運動トレーニングに対する生理的適応としての「良性の」心肥大・拡大を想定していることが多く1), エリートレベルのアスリートに観察される左室のリモデリングをとらえた臨床的概念を意味する. その予後に関する長期的追跡研究が少ないことから, 現時点では真の意味で良性の変化であると断定できるわけではないが, 多くの研究成果や経験的知見から, エリートアスリートの心臓を特徴づける生理的な現象であると広く信じられている2). その一方で, 長時間・高強度の運動による心臓への弊害についての研究報告もあり3)4), 時としてそのような文脈のなかでスポーツ心臓が議論されることもある5)6).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

