* 認知症の診療,研究においてアプローチの異なる精神科,神経内科,老年科など認知症関連科間の橋渡し的役割を果たす。
* 海外における認知症関連の学会発表や話題の文献の紹介を通じて,専門医にとっては研究促進につながり,また最先端の知見に触れる機会の少ない臨床医がそれを知る手立てとなる誌面を提供する。
* 認知症に携わる関連科の一般臨床医が日常の診療に即役立てることのできる,実践的な内容を盛り込み,現段階において可能な限り最善の医療情報を提供する。
弊誌は,認知症・認知機能を診断・治療・研究している精神科,神経内科,老年科をはじめとする関連科の学際領域における情報の共有化と橋渡しを実現することを目指すとともに,内外の実践的臨床研究,さらには基礎研究の最新の知見をも包括する質の高い医療情報を提供することを使命としてまいりましたが,諸般の事情により本号をもちまして休刊させていただくことになりました。
2002年4月の創刊より十余年の長きにわたり弊誌を支えていただきました読者の方々,編集主幹,編集委員,編集顧問,編集アドバイザーの先生方,ご執筆いただきました諸先生方に心より御礼申し上げます。
株式会社メディカルレビュー社編集部
2013年4月
■特集 これからの認知症医療・ケア
・休刊の辞/武田雅俊
・認知症に対する新たな公衆衛生・疫学的アプローチ/朝田 隆
・認知症の名称変更―病名とスティグマ/朝田 隆
・認知症施策の方向の概要―2012厚生労働省報告/宮島俊彦
・認知症施策を踏まえた今後の認知症入院医療/石井知行
・新しいアルツハイマー病の診断基準―バイオマーカー重視の診断/佐村木美晴 ほか
・新時代の認知症疫学研究/小原知之 ほか
・認知症の地域連携に必要なもの―医療とケアの協働/野中 博
・認知症患者のエンド・オブ・ライフ・ケア/飯島 節
■連載
○From the World Conference 最新ハイライト
・Japan Society for Dementia Research 31st Annual Meeting/天野直二
○What's New in Top Journal 話題の論文
・病理学的に規定されたアルツハイマー病の亜型と神経画像の相関関係―ケースコントロール研究/福井俊哉
・抗NMDA受容体脳炎の治療および長期予後因子に関する観察的コホート研究/田中 章 ほか
○認知症クリニカル・カンファレンス
・脳血管病変を有するアルツハイマー病におけるガランタミンの効果/長田 乾 ほか
・コメント1:精神科医の立場から/水上勝義
・コメント2:老年科医の立場から/三木隆己
○紹介 認知症医療・介護連携施設 第6回
・東京都立松沢病院認知症疾患医療センター/新里和弘 ほか
○認知症患者の合併症 第10回
・睡眠障害/清水徹男
○ROUND TABLE DISCUSSION
・認知症患者を取り巻く諸問題