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バイオメディカルフォーラム

第25回バイオメディカルフォーラム Session 2 一般演題「ATⅡは必要か」総説 感染性DICにおいてAT製剤,AT活性測定が必要である

Antithrombin and antithrombin activity are essential for the management of septic DIC.

真弓俊彦山口優子高橋直樹荒井秀明染谷一貴長谷川潤竹内慶法高間辰雄大坪広樹鈴木仁士城戸貴志村田篤彦

バイオメディカル Vol.25, 15-19, 2015

「要旨」感染性DICではAT活性が低下し,その値,たとえば50%未満の場合には予後不良などと,重症度の指標となるという報告が多数なされている。また,AT製剤投与後のAT活性値が15%以上上昇した場合には予後が良好であることも報告されている。このように,AT活性値や,AT投与後のAT活性値の変化は予後予測の指標となる。一方,AT製剤の投与によって,DICスコアの改善やDICからの離脱が促進されることが報告され,1,500Uよりも3,000Uでより効果が期待できる。これらを踏まえて,我々は感染性DICの診療方針を示した。「急性期DIC診断基準で」DICと診断したら,AT活性値を測定し,50%未満であれば重症であり,また,ATやTM投与後の翌日のAT値も測定し,その上昇が15%未満に留まる場合も重症である。これらの重症例ではATとTMなどの併用を,軽症例ではいずれかの単剤投与が望ましいと考えている。
「キーワード」DIC,敗血症,アンチトロンビン,アンチトロンビン活性,重症度判定

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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