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Clinical Report 筋ジストロフィー症例報告

エクソンスキッピング治療症例

李知子

MD Frontier Vol.1 No.1, 22-25, 2021

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)は進行性筋萎縮のため,多くの患者は一旦歩行を獲得するが徐々に歩行障害が進み,12歳頃までに歩行不能となる.さらに心筋障害や呼吸筋障害を合併し死亡する.その他,側彎の進行や上肢の機能障害,関節可動域制限なども患者のQOLを大きく損なう.嚥下障害や睡眠障害もしばしば問題となる.これほど重篤な疾患であるが,保険承認されているステロイド治療によっても効果は限定的であり,基本的には治療は対症療法のみであったため,長年根治的な治療法の確立が切望されていた.
2020年3月に,エクソン53スキッピング誘導治療薬であるビルトラルセンが承認され,5月より臨床現場で投与可能となった.我々の施設では2020年7月1日より1例目の対象患者への投与を開始し,2020年10月現在6名に対し治療を行っている.現時点では治療開始から最長で約3ヵ月であり,ごく短期間の経過であるが,治療症例のうち4例について紹介する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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