新着文献紹介
②全身型重症筋無力症患者にエクリズマブ長期投与を行った際の安全性と有効性
掲載誌
MG Frontier
No.1 46-48,
2019
著者名
岩佐 和夫
記事体裁
抄録
疾患領域
神経疾患
診療科目
神経内科
媒体
MG Frontier
「緒言」
抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の難治性全身型重症筋無力症(gMG)患者において,エクリズマブは有効かつ良好な忍容性であった(REGAIN;NCT01997229)。本稿はエクリズマブの長期安全性および有効性を評価する非盲検延長試験REGAINの中間解析結果を報告する。
「方法」
エクリズマブ(2週間ごとに1,200mg,22.7ヵ月[中央値])を117例に投与した。
「結果」
エクリズマブの安全性プロファイルはREGAIN試験と一致し,中間解析の対象期間中,髄膜炎感染例は報告されなかった。重症筋無力症(MG)の増悪率は,REGAIN試験の前年に比べて75%低かった(P<0.0001)。REGAIN試験において,日常生活の活動,筋力,機能的能力,生活の質(QOL)に関し,エクリズマブによる改善は3年間維持され,56%の患者が軽微症状または薬理学的寛解に達した。REGAIN試験中,プラセボを投与されていた患者に非盲検でエクリズマブを投与すると,迅速かつ持続的な改善がみられた(P<0.0001)。
「考察」
以上の知見は,難治性gMGに対するエクリズマブの長期安全性および持続的な有効性のエビデンスを示すものである。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。