近年国内で注目されている患者・市民参画(patient and public involvement)は,海外を中心にさまざまな疾患領域で実践が積み重ねられつつも,評価手法については模索が続いている.一方,国内では実践の蓄積が始まった状況で,評価に関する議論はまだ少なく,ガイダンスも存在しない.
そこで本稿では,研究における患者・市民参画について,国内外の動向や,IoMT分野を中心に事例を紹介する.その上で,患者・市民参画の導入が進んでいる英国にて公的に公表されている評価手法やガイダンスを概説する.最後に,国内の取り組みとして,筆者らが企画する,患者・市民参画に関する意見交換の場を紹介する.
「KEY WORDS」患者・市民参画,エンゲージメント,実践,評価,教育