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特集1 IoMTのエコシステム

1.オンライン診療を取り巻く政策動向

成瀨浩史佐藤大介吉村健佑

Journal of Internet of Medical Things Vol.3 No.1, 4-9, 2020

IoMT(Internet of Medical Things)は「医療機器とヘルスケアのITシステムをオンラインのコンピューターネットワークを通じてつなぐという概念」である1).現在の日本の医療は,人口減少・地方の過疎化,医師の偏在を背景に,質の高い医療を持続的に提供することが困難になりつつある.そのような中で,IoMT技術を用いた遠隔での診療や服薬指導などの利活用の重要性は増すとともに,医療を受ける側と提供する側の双方に行動変容を伴う意識変革が必要となってくる.
厚生労働省は,医療提供体制の改革について,2025年を目指した地域医療構想の実現等に取り組んでいるが,2025年以降も少子高齢化の進展が見込まれ,同時並行的に医療提供のあり方の見直し,医師の働き方改革といった新たな課題への対応も必要とされている.また,2040年の医療提供体制の展望を見据えた対応を整理し,地域医療構想の実現等だけでなく,医師・医療従事者の働き方改革の推進,実効性のある医師偏在対策を,三位一体で着実に推進することが必要とされている2)(図1).これは医療提供のあり方が大きく変わることを示しており,その中で情報通信機器を用いた医療提供に対して期待が集まっている.
このような状況の中で,オンライン診療の現状,2020年度診療報酬改定の概要,IoMT技術を用いた医療をさらに普及させるためには何が求められているかを政策の動向を踏まえて概説する.
「KEY WORDS」オンライン診療,遠隔服薬指導,オンライン診療の適切な実施に関する指針

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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