ヘルスケア領域において,デジタル社会の繁栄を背景としたIoMT(Internet of Medical Things)技術は格段に進歩し,健康や医療に対するアプローチや考え方も徐々に変わりつつある.元来健康や医療は,提供者からもたらされるパターナリスティック(父権主義的)な側面が強いものであったが,消費者が自らの情報を手に入れることにより,自らの健康に介入できるというボトムアップアプローチが可能となった.2019年はいったいどのような年になるであろうか.本稿では,ヘルスケア領域におけるIoMT動向の観点から今年のPrecision Healthを考えてみたい.
「KEY WORDS」Precision Health,プレシジョン・ヘルス,精密保健,IoMT