[目的]
肺癌に対する肺切除術患者におけるフレイル合併の割合と術後経過に与える影響を検討した。
[方法]
聖隷三方原病院呼吸器外科で待機的肺切除術を施行した非小細胞肺癌患者を対象に基本チェックリストを用いてフレイルを分類し3群間で比較を行った。
[結果]
対象は111例(男性64例,平均67歳)。ノンフレイル群58例,プレフレイル群40例,フレイル群13例となった。フレイル合併症例は他の2群と比較して高齢で術前身体機能が有意に低下していたが,術後の離床状況や入院日数,合併症発症率に有意差は認められなかった。
[結論]
全体の11.7%にフレイルを合併していたが,フレイル合併は術後急性期の経過に影響を与えなかった。
「KEY WORDS」フレイル, 肺癌, 肺切除術, 術後経過, 急性