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原著

COVID-19感染症対策の期間におけるフレイルと健康状態および生活状況との関連

篠原智行齊田高介田中繁弥村山明彦樋口大輔

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.6 No.1, 30-37, 2022

[目的]
Coronavirus disease 2019感染症対策の期間において,フレイルと健康状態および生活状況との関連を明らかにする。
[方法]
対象は65歳以上の地域在住高齢者1,953名とし,調査期間は2020年5月8日から6月18日とした。簡易フレイルインデックス,後期高齢者の質問票,および,今回作成した生活変化の質問票を用いて調査した。調査用紙を配布し,郵送にて回収した。
[結果]
994名を解析対象とした。後期高齢者の質問票のうちほとんどの項目でフレイルと有意な関連を認め,健康観の項目は関連が最も高かった(Cramer's V=0.343)。生活変化の質問票のうち,活動量,下肢筋力,食事量,不安は,フレイルであるほど過去1ヶ月間の状態が悪化しており(p<0.001),下肢筋力との関連が最も高かった(Cramer's V=0.352)。
[結論]
フレイルは多くの身体機能や生活状況と関連していた。また,フレイルであるほど,心身の状態や食生活は悪化していた。
「KEY WORDS」フレイル, 地域在住高齢者, 後期高齢者の質問票, COVID-19

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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