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症例報告

サルコペニアの摂食嚥下障害が疑われた症例の長期経過およびPhase Angleの経過~ケースレポート~

白川桂四釜淳子平林伸治

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.5 No.1, 166-172, 2021

[はじめに]
サルコペニアの摂食嚥下障害(sarcopenic dysphagia 以下:SDと略す)が疑われた症例に対し,介入後の長期経過およびphase angleの経過を報告する。
[症例紹介・経過]
症例は70歳代の男性。誤嚥性肺炎で入院したが,低血糖が続いたため精査した結果,汎下垂体機能低下症と診断された。入院時の所見は,握力:15.3kg,SMI:5.16kg/m2,FILS:レベル3,嚥下障害の原因疾患なし,phase angle:2.9°であった。
[結果]
SDの診断フローチャートでpossible sarcopenic dysphagiaに該当した。入院中は運動と栄養(32.4kcal/理想体重)を併用し,退院後は訪問リハビリテーションへ移行した。退院時にはFILS:レベル7(食形態:ミキサー食),Phase angle:3.4°となり,退院後9ヶ月時点ではFILS:レベル7(食形態:全粥軟菜食),Phase angle:4.4°となった。またphase angleは骨格筋量,水分量,体脂肪量の増減により値が変動した。
[結論]
SD患者に運動と栄養を併用することにより退院後も長期的に機能改善した。また,phase angleは体組成変化を捉える上で有用であると考える。
「KEY WORDS」サルコペニアの摂食嚥下障害,Phase angle,ケースレポート

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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