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原著

地域在住高齢女性におけるフレイルと栄養素・食品摂取および買い物状況の関連

鎌田智英実奥村亮太三木章江藤原真治吉村幸雄

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.5 No.1, 154-162, 2021

[目的]
地域在住高齢女性におけるフレイルと栄養素・食品群別摂取量および買い物状況との関連を明らかにする。
[方法]
地域在住の65歳以上の女性75名を対象に,身体状況と生活・買い物の状況および栄養摂取状況を調査し,フレイルの進行度との関連を検討した。
[結果]
ロバスト群からフレイル群にかけて,亜鉛,ビタミンD,ビオチン,豆類,卵類の摂取量が有意に低い傾向がみられた(p<0.05)。たんぱく質は,ロバスト群のみ食事摂取基準における目標量以上の摂取量であった。買い物回数が中央値以下の群は,エネルギーとたんぱく質の摂取量が有意に少なく(p<0.05),ビタミンDおよびたんぱく質の摂取量に影響する魚介類の摂取量が少ない傾向がみられた。
[結論]
フレイル群は,ビタミンDやたんぱく質等の栄養素摂取量が少なく,その一因として買い物回数が少ないことによる栄養素・食品群の摂取状況が影響する可能性が示唆された。
「KEY WORDS」フレイル,たんぱく質,ビタミンD,豆類,買い物

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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