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特集2 COVID-19とサルコペニア・フレイル:ウィズ・アフターコロナの時代を見据えて

4.COVID-19による認知的フレイルへの対応

神﨑恒一

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.5 No.1, 55-59, 2021

認知的フレイルとは,身体的フレイルと軽度の認知機能の低下(CDR0.5で認知症を除外)の合併状態とされている。このような操作的な概念が定義された背景には,認知的フレイルは要介護と認知症の発生リスクが単独の場合に比べて高いからである。フレイルは身体的側面,認知・精神的側面以外に社会的側面が大きく影響する。ところが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により社会交流が困難となり,この面から認知的フレイルを含めたフレイルな高齢者の発生頻度が上昇することは間違いない。感染予防のためには他者との接触に十分注意しながら,身体トレーニングと認知トレーニングを並行して訓練できるように工夫する必要がある。そのための案を私見ながら紹介する。
「KEY WORDS」要介護,認知症,身体活動量,社会交流,dual exercise

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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