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症例報告

重症サルコペニアの誤嚥性肺炎予防に対する呼気筋トレーニングの効果~ケースレポート~

内海裕也柳澤幸夫高瀬広詩近藤剛史

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.4 No.1, 69-75, 2020

[はじめに]
重度の身体機能低下により積極的な運動療法が困難な重症サルコペニア症例に対し,呼吸筋力改善による誤嚥性肺炎予防を目的に呼気筋トレーニング(Expiratory muscle training:以下,EMTと略す)を実施した。
[対象および方法]
対象は70歳代の女性。EMT介入前の握力は1kg,歩行不可,DXA法による骨格筋指数は4.7kg/㎡,Peak expiratory flow(以下,PEFと略す)は1.43L/sだった。EMTの方法はThreshold® PEPを使用し,呼気圧負荷を実施した。
[結果]
誤嚥性肺炎の発症を示唆する所見なく経過した。EMT介入前後の変化(前/後)は,PEF(L/s):1.43/3.09,骨格筋指数(kg/㎡):4.7/4.7,握力(kg):1/4,Barthel Index(点):5/20(歩行不可)であった。
[結論]
積極的な運動療法が困難な重症サルコペニアであっても,EMTは呼吸筋力を改善し,誤嚥性肺炎の予防に繋がる可能性がある。
「KEY WORDS」重症サルコペニア,呼気筋トレーニング,急性期リハビリテーション,ケースレポート

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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