<< 一覧に戻る

原著

ロコモ度テストの2 ステップテストは健康関連体力を反映する

伊藤祐希青木拓巳佐藤健大石寛石井好二郎

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.4 No.1, 62-68, 2020

[目的]
本研究の目的は,簡便な歩行能力指標であるロコモ度テストの2ステップテストと健康関連体力との関連を明らかにすることとした。
[方法]
対象は,地域在住高齢者114名(平均年齢77.0±5.3歳,男性31名,女性83名)とした。測定項目として,2ステップテストおよび,健康関連体力の測定を重視した文部科学省の新体力テスト(65~79歳対象)を実施した。
[結果]
2ステップテストと体力テスト各項目の相関分析の結果,単相関分析ならびに年齢および性別を制御変数とした偏相関分析において,2ステップテストと握力,上体起こし,開眼片足立ち時間,6分間歩行距離との間に有意な正の相関が認められた(p<0.01)。また,2ステップテストと10m障害物歩行時間との間には,有意な負の相関が認められた(p<0.01)。
[結論]
2ステップテストは,歩行能力に加え,健康関連体力を含む様々な体力を反映する有用なテストであることが示された。
「KEY WORDS」2ステップテスト,健康関連体力,ロコモティブシンドローム

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る