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原著

健常高齢者におけるロコモ25の有用性について~新体力テストを体力・運動能力のアウトカムとして~

佐藤健青木拓巳伊藤祐希大石寛石井好二郎

日本サルコペニア・フレイル学会誌 Vol.4 No.1, 55-61, 2020

[目的]
本研究は地域在住高齢者の体力・運動能力の低下を早期に捉えることを目的として,ロコモ25と文部科学省の新体力テスト(65~79歳対象)(以下,新体力テスト)との関連を検討した。
[方法]
対象は,地域在住高齢者90名(男性29名,女性61名,平均年齢76.9±5.2歳)とし,測定項目はロコモ25,新体力テストである。
[結果]
ロコモ25と新体力テスト各項目との単相関分析の結果,ロコモ25と10m障害物歩行時間の間に有意な正の相関が,握力,開眼片足立ち時間,6分間歩行距離の間に有意な負の相関が認められた。また,年齢および性別を制御変数とした偏相関分析においても,ロコモ25と10m障害物歩行時間との間には有意な正の相関が,開眼片足立ち時間および6分間歩行距離との間に有意な負の相関がそれぞれ認められた。
[結論]
ロコモ25はロコモ度の判定のみならず,バランス能力や健康関連体力の低下を早期に評価することが可能な有用なテストであることが示された。
「KEY WORDS」ロコモ25,健康関連体力,ロコモティブシンドローム

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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