【特集 サルコペニア肥満】
特集によせて
掲載誌
日本サルコペニア・フレイル学会誌
Vol.4 No.1 5,
2020
著者名
石井好二郎
記事体裁
特集
/
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
その他
診療科目
リハビリテーション科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
日本サルコペニア・フレイル学会誌
サルコペニア肥満(sarcopenic obesity)とは肥満とサルコペニアの両者を兼ね備えた状態であると理解されている。しかしながら,サルコペニア肥満の定義や診断基準はいまだ定まっていない。はじめてサルコペニア肥満を提唱したのは1996年のHeberらである。Heberらは306名の肥満者の中で生体電気インピーダンス法(bioelectrical impedance analysis;BIA)により除脂肪量が少ない集団をサルコペニア肥満として定義している。したがって,Heberらは肥満者のなかで相対的に骨格筋量が少ないと考えられる集団をサルコペニア肥満と定義したことになる。その後,多くの研究者がサルコペニア肥満に関する研究を発表したが,サルコペニア肥満の定義と診断基準に違いがあり,サルコペニア肥満者の属性の違いによる混乱が初期の頃より生じている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。