Cancer-Immunological Topics
バイオマーカー③【胃癌】
掲載誌
がん免疫療法 Cancer Immunotherapy
Vol.3 No.2 40-43,
2019
著者名
八木澤允貴
/
設樂紘平
記事体裁
連載
/
抄録
疾患領域
消化器
/
アレルギー・免疫
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
媒体
がん免疫療法 Cancer Immunotherapy
近年,免疫チェックポイント阻害剤(immune checkpoint inhibitor:ICI)の臨床開発が著しく進み,わが国でも2017年9月に「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の胃癌」に対してニボルマブが承認され,次いで2018年12月には「がん化学療法後に増悪した進行・再発のMSI-Highを有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」に対してペムブロリズマブが承認され,胃癌の薬物療法においてICIが使用される機会が増えつつある.一方で,免疫抑制剤による治療を要するような重篤な自己免疫疾患関連副作用(immune-related adverse events:irAE)の発現が頻度は少ないものの報告されており,治療のリスクとベネフィットの観点からも効果予測につながるバイオマーカーの検討が進められている.本稿ではこれまでの臨床試験の結果を踏まえ,今後,胃癌のバイオマーカーとして期待される因子について取り上げる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。