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Adverse Reaction Management

末梢神経障害への対応

加藤春美

がん免疫療法 Cancer Immunotherapy Vol.3 No.2, 24-27, 2019

がん免疫療法として免疫チェックポイント分子を標的とした治療開発が進んでおり,がん治療の体系に新たな変貌をもたらしてきている.現在,がん治療に使用されている免疫チェックポイント阻害剤(immuno checkpoint inhibitor:ICI)としては抗PD-1(programmed cell death-1)抗体であるニボルマブおよびペムブロリズマブ,また抗CTLA-4(cytotoxic T-lymphocyte antigen-4)抗体であるイピリムマブなどがあり,固形腫瘍では悪性黒色腫,非小細胞肺癌,腎細胞癌を対象に,また血液疾患ではホジキンリンパ腫を対象にわが国では保険診療として使用されている.これらのICIは予後不良とされていた疾患に対し有望な薬剤として治療選択肢となっているが,一方で免疫作用機序に伴ったさまざまな有害事象が出現することが知られており,自己免疫疾患関連副作用(immune-related adverse event:irAE)として報告されている.irAEは非臓器特異性に認められ,その発症時期は幅広く治療が終了してからも認められることがあり,時として重症化することがある.ICIによる神経障害関連の有害事象は,報告者によって定義も一義的ではないが,irAEに位置づけられるものとして,自己免疫性脳炎,脱髄性神経障害(ギラン・バレー症候群,慢性炎症性脱髄性ニューロパチー)などがある.irAEの神経障害は,発現する症状が多彩であり診断や管理に留意を要する領域であるとされている.本稿では,ICI投与における末梢神経障害への対応について概説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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