近年,「ポリフェノール」という言葉を食品や化粧品などで目にする機会が多くなった.ポリフェノールはさまざまな植物,野菜,果物などに含まれており,発がん抑制作用やアレルギー症状緩和などの効果が報告されている.緑茶やココアといった飲み物にもポリフェノールは含まれており,紫外線による皮膚障害や皮膚乾燥を抑制する効果が知られている.
本論文では,コーヒーに含まれるcoffee polyphenols(CPPs)の皮膚への影響について考察している.長期的なCPPs摂取は,血圧降下,血管内皮の機能改善,内臓脂肪低減,皮膚の色素沈着軽減などの効果が報告されているが,皮膚乾燥に対する効果は明らかにされていない.寒冷刺激後のRecovery rate(RR)は,皮膚乾燥と相関することが報告されている.
「KEY WORDS」CPPs,ポリフェノール,皮膚乾燥,寒冷刺激