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特集 目もと

Feature Articles 特集論文 5.目もとの外科手術

久保隆之

Bella Pelle Vol.4 No.4, 29-37, 2019

「目は口ほどに物を言う」ということわざがあるように,目もとの印象はその人の顔の特徴として大変重要であり,その人の印象や雰囲気も目もとの印象でおおよそ決まると言っても過言ではない.また,日本人をはじめ東洋人は,西洋人に比べて眼球が小さい,眼窩脂肪が多い,眼窩周囲皮膚が厚いなど,目もとの印象を乏しくさせる要素が多い.
実際,わが国で最も件数が多い美容外科手術は,二重瞼手術をはじめとする眼瞼手術である1).そのため,美容医療に従事している医師たちは眼瞼周術の治療に遭遇することが非常に多く,必ず習得しておかねばならない技術である.
目もとの印象は,美を追求する女性にとって非常に重要であり,万が一手術が不成功に終われば,その本人を精神的に追い込み,将来有望な若者を自殺に追い込むようなケース2)も過去に発生しており,治療を行うにあたっては,万全の知識・経験を有して行うべきである.本稿においては,目もとの外科手術を行うにあたって知っておくべき解剖や具体的な治療対象部位,実際の手術法と症例写真を提示しながら解説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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