【特集 点滴とサプリ】
Feature Articles 特集論文 2.日焼け防止とビタミンD不足
掲載誌
Bella Pelle
Vol.4 No.3 18-22,
2019
著者名
田中清
/
桒原晶子
記事体裁
特集
/
抄録
疾患領域
皮膚疾患
診療科目
形成外科
/
皮膚科
媒体
Bella Pelle
ビタミンDは,植物(おもにきのこ類)に豊富なビタミンD₂(エルゴカルシフェロール)と,動物(脂ののった魚など)に豊富なビタミンD₃(コレカルシフェロール)に分けられる.ビタミンは本来体内で合成できないので,必ず食事から摂取する必要があるものだが,ビタミンDは食事からの摂取以外に,紫外線の作用により皮膚で産生するという大きな特徴がある.ビタミンDを産生するのは紫外線のなかでも短波長紫外線(ultraviolet B;UVB)であり,皮膚癌のリスクとして重視される波長と一致する.また通常の生活において,体内のビタミンDの約80%は,皮膚での産生に由来すると考えられている.このため日焼け防止を行うことは,必然的に皮膚でのビタミンD産生を減少させることになり,日焼け防止を行う際には,常にビタミンD不足を念頭におく必要がある.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。