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第3回 香り

Bella Pelle Vol.2 No.2, 63, 2017

五感は,目,耳,皮膚,舌,鼻で情報を脳に送り,とくに嗅覚は匂いで周囲の状況を把握するという.人類学者Grammer Kは,美の8つの柱1)に体臭を挙げているが,香りは生物学的にはパートナー選びに重要で,不快な体臭は免疫レベルで選択されていると言われている.嗅覚の研究は古く,近年では遺伝子の研究が進んでいる.
ヒトの嗅覚受容体は約1,000個の遺伝子から成る多重遺伝子ファミリーを形成し,396個は機能的遺伝子で,残りは偽遺伝子である.2016年には,人のムスク(ジャコウ臭)の香りを感知する匂いセンサー蛋白質が同定され,そのメカニズムが明らかとなった2).このヒトのムスコン受容体OR5AN1は,構造の異なるムスク系香料系(化学構造が大きく異なるのにムスクの香りと認識する)にも反応し,反応の程度は構造と関連するという.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録