Review(Coagulation & Inflammation)
新しいDIC診断基準
掲載誌
Coagulation & Inflammation
Vol.2 No.1 3-9,
2016
著者名
朝倉 英策
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
血液
診療科目
循環器内科
/
血液内科
媒体
Coagulation & Inflammation
「はじめに」播種性血管内凝固症候群(DIC)の診断基準としては、旧厚生省DIC診断基準(旧基準)、国際血栓止血学会(ISTH)DIC診断基準(ISTH基準)、日本救急医学会急性期DIC診断基準(急性期基準)が日本ではよく知られてきた1)-3)。ISTH基準は感度が悪い、急性期基準は全ての基礎疾患に対して適用できないなどの問題があるため、現時点では旧基準が最も評価の定まった基準である。しかし、旧基準にも数々の問題点、例えば感染症に感度が悪い、分子マーカーが採用されていない、誤診されることがあるなどが指摘されており、この改訂が重要課題となっていた。DIC診断基準の改訂は、日本におけるDICの臨床と研究を向上させる上で大きな意義を有すると考えられる。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。