Theme 門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症 State of the Art
門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症:循環器内科からの視点
Pulmonary Hypertension Update Vol.8 No.2, 34-41, 2022
肺高血圧症(PH)とは,さまざまな原因により著明な肺動脈圧の上昇をきたし,診断や治療介入が遅れれば予後不良な疾患である。肺動脈の攣縮やリモデリングが主因で起こるPHを肺動脈性肺高血圧症(PAH)と呼び,その原因の1つに門脈肺高血圧症(PoPH)がある。PAHのなかでは4番目に多く,門脈圧亢進や門脈体循環シャントなど“門脈”がその成因に大きく関与している。肺血管拡張薬が有効との報告が多いが,エビデンスが十分でなく慎重に治療方針を決定する。また,肝移植も治療選択肢の1つとして考えられ,早期発見・早期治療を行ううえで消化器内科や肝臓内科との連携が重要となる。
「KEY WORDS」肺動脈性肺高血圧症,門脈肺高血圧症,門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症,門脈体循環シャント,消化器内科・肝臓内科
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