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Theme 門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症 Round Table Discussion

門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症

大郷剛赤木達厚川正則馬場志郎

Pulmonary Hypertension Update Vol.8 No.2, 10-17, 2022

肝疾患の重症度にかかわらず,門脈圧亢進症に伴う肺動脈性肺高血圧症(PAH)は門脈肺高血圧症(PoPH)と呼称され,その発症機序や病態生理は不明な点が多い。病理所見は特発性PAH(IPAH)と類似しており,第1群PAHの各種疾患に伴うPAHに分類される。ただし,PoPHに対する治療法はPAHとは若干異なる点に注意が必要であり,PoPH診療では門脈圧亢進症を診療する肝臓内科と,PAHを診療する循環器内科との連携が重要となる。近年はPAH特異的治療薬および肝移植により症状改善や予後向上が望めるようになっており,特に小児科領域では肝移植に向けた治療戦略が検討されている。本座談会では循環器内科,小児科,消化器・肝臓内科の各領域のエキスパートの先生方にお集まりいただき,PoPH診療の今後の課題についてディスカッションいただいた。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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