Theme 先天性心疾患に伴う肺高血圧症のUP DATE State of the Art
心房中隔欠損症と心室中隔欠損症に合併する肺動脈性肺高血圧症の治療
Pulmonary Hypertension Update Vol.7 No.2, 20-26, 2021
心房中隔欠損症(ASD)や心室中隔欠損症(VSD)は肺高血圧症を合併する疾患の1つである。多くは高流量のシャント血流が原因であるが,一部に肺動脈性肺高血圧症(PAH)を合併し治療に難渋する症例がある。近年このようなPAHを合併したASDやVSDに対し,特異的肺血管拡張薬でPAHを改善した後にシャント閉鎖を行うTreat and repair strategyという治療方針が注目されている。本稿では最新のガイドラインで示されたASDとVSDの治療方針を述べるとともに,Treat and repair strategyの現状,利点,懸念点について解説する。
「KEY WORDS」心房中隔欠損症,心室中隔欠損症,肺動脈性肺高血圧症,特異的肺血管拡張薬,Treat and repair strategy
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。