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Theme 運動と肺高血圧症 State of the Art

特発性肺動脈性肺高血圧症の治療とリハビリテーション

福本義弘

Pulmonary Hypertension Update Vol.7 No.1, 24-31, 2021

現在,成因別の5群に分類されている肺高血圧症のうち,第1群の肺動脈性肺高血圧症(PAH)は,その成因に器質的肺動脈病変および肺動脈攣縮が大きく関与している。PAHは進行性の肺血管抵抗上昇および肺動脈圧上昇が特徴であり,そのメカニズムが徐々に解明されてきているところである。選択的肺血管拡張薬としてこれまで大きく3系統の肺血管拡張薬が開発され,治療オプションが増えたが,PAHに対する治療としては,さらに一般療法や右心不全への介入も行っている。また,過度な運動を制限する一方でフレイルを予防する必要もあり,右心機能に見合った適切な運動療法を行う必要があるが,なかなか適切な運動処方を出せないのが現状である。本稿では,PAHの治療および運動療法の現状について概説する。
「KEY WORDS」特異的肺血管拡張薬,右心機能,運動療法,フレイル,運動処方

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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