肺動脈性肺高血圧症の治療において,昨今急激にrisk stratification(リスク層別化)という用語を耳にする機会が多くなった。本概念は,WHO 機能分類(WHO-FC)のみによって分類されていた患者の重症度を,より多角的に評価し,さらに治療介入の内容まで盛り込もうというものに発展している。本稿では各国における本領域の研究の現状と,治療介入までふまえた今後の展望に関して解説する。
「KEY WORDS」リスク層別化,risk stratification,WHO-FC,併用療法