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Theme 第6回肺高血圧症ワールドシンポジウム―併用療法― State of the Art

小児の特発性肺動脈性肺高血圧症

土井庄三郎

Pulmonary Hypertension Update Vol.5 No.1, 22-29, 2019

第6回肺高血圧症(PH)ワールドシンポジウムが開催され早1年が経過した。PHの新たな定義として平均肺動脈圧(mPAP)>20mmHgが成人タスクフォースから提案され,小児タスクフォースでも同様の定義を使用することとした。一方,臨床分類に関しては多少の変更があったが大きな変化はなかった。
小児の特発性肺動脈性肺高血圧症の予後は,PH標的治療薬の進歩により成人同様大いに改善してきたが,レジストリの構築や新規薬剤の臨床治験などの点で課題は多い。小児適応として承認されている薬剤は少ないため,成人でのエビデンスや専門家の意見を参考に治療がなされている。患児のさらなる予後改善には,地域連携の強化による早期診断と,専門施設における早期治療の開始が必須と考えられる。
「KEY WORDS」特発性肺動脈性肺高血圧症,肺高血圧標的治療薬,診断アルゴリズム,重症度/リスク評価,治療アルゴリズム

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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