基礎医学Up-To-Date
              
 致死性疾患肺高血圧症の新しい病因蛋白に着目した治療薬開発
                  掲載誌
                
 
                  Pulmonary Hypertension Update
                  Vol.4 No.2 46-49,
                  
                    2018
                  
 
                    著者名
                  
  
                          佐藤公雄
                        / 
                          菊地順裕
                        / 
                          下川 宏明
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          連載
                        / 
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          循環器
                        / 
                          高血圧
                        / 
                          呼吸器
                        
                    診療科目
                  
  
                          循環器内科
                        / 
                          呼吸器内科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Pulmonary Hypertension Update
                    
 肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)は初期症状を見逃されることも多く,専門施設を受診した際には重度の右心不全をきたしている症例も多い。早期診断は難しく,肺移植実施可能な専門施設に紹介された時点で,すでに終末期にある。重症患者を救う手段は依然として肺移植であるが,ドナー数は限られている。東北大学病院は,心臓と肺の両方の臓器移植が認定されている全国でも数少ない医療機関の1つであることから,東日本各地から重症心不全や肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)の患者を積極的に受け入れている。そうした基盤を背景に,長年の基礎研究および臨床研究により,PHを採血検査で非侵襲的に診断できる新しいバイオマーカーの開発や,PHに対する新規病因蛋白の探索を進めてきた。本稿では,最新の基礎研究の臨床応用成果を紹介したい。
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。