Q&A 医療スタッフのためのPH治療支援の実際
Q 患者会を立ち上げた経緯とご活動について教えてください。
Pulmonary Hypertension Update Vol.4 No.1, 68-70, 2018
1996年,私の娘は14歳で原発性肺高血圧症[PPH,現・特発性肺動脈性肺高血圧症(idiopathic pulmonary arterial hypertension:IPAH)]と診断され,余命6ヵ月の宣告を受けました。大きな病院に連れて行っても,当時は「現代の医学では残念ながらお嬢さんの命を救う方法はありません。ご本人の好きなことをさせて見送ってあげなさい」と告げられてしまう時代でした。しかし親としては娘の命を諦められず,何とかならないかと海外の情報を探し,米国で医師をしていた親戚に何か方法がないかと問い合わせたところ,当時日本ではまだ知られていなかったエポプロステノールという治療薬が米国食品医薬品局(FDA)で1995年に承認され,臨床で実践されていることがわかりました。そこで本治療の第一人者であるコロンビア大学のロビン・バースト先生に診ていただくため,急いでパスポートを取得し家族で渡米しました。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。