目でみる肺高血圧症
心エコー図の有用性
掲載誌
Pulmonary Hypertension Update
Vol.3 No.2 4-10,
2017
著者名
山田 博胤
/
西條 良仁
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
診療科目
循環器内科
媒体
Pulmonary Hypertension Update
症状,身体所見,病歴,心電図,胸部単純X線検査などから肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)の存在が疑われたとき,次の一手は心エコー図検査である。心エコー図検査は,簡便に,かつ非観血的に肺動脈圧が推定できる唯一無二のモダリティーである。ただし,心エコー・ドプラ法による肺動脈圧の推定は,過小評価や過大評価が少なくないことも知られており,PHの確定診断には右心カテーテル検査が必須である。しかしながら,薬物療法の治療効果の判定や,経過観察にも有用な検査であり,予後を規定する心エコー図指標も多く報告されていることから,心エコー図検査は,PHの診療において極めて重要な役割を果たす検査であるといってよい。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。