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肺動脈狭窄症に伴う肺高血圧症

Pulmonary Hypertension Update Vol.3 No.1, 54-57, 2017

末梢性肺動脈狭窄症(peripheral pulmonary artery stenosis:PPS)は従来より先天性風疹症候群・Williams症候群・Alagille症候群・Ehlers-Danlos症候群・Noonan症候群などの先天性疾患に伴う肺動脈分枝狭窄症の一種で小児発症の疾患として考えられてきた。しかし肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)の診断技術の向上とともに,成人発症で(もしくは成人になって症状が顕在化する)びまん性の肺動脈狭窄病変をきたす疾患群の存在が明らかとなった1)。この成人発症のPPSは具体的には図1に示すように,肺動脈の末梢に限局した枯枝状の狭窄所見を伴う。肺血管拡張薬に対しては治療抵抗性であると同時に,肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)や慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)と病態が異なるにもかかわらず肺動脈造影以外の手段では鑑別診断が極めて困難であるため,両者と誤診される例が多いことも明らかとなった。そこで疾患の特徴を明らかにし,疾患概念を確立するため,平成25年度に「成人発症型末梢性肺動脈狭窄症の全国的実態把握と効果的診断治療法の研究班」によって全国調査が行われ,疾患の特徴が明らかになった。本稿ではその調査をもとに明らかになったPPSの臨床的特徴を示し,最後に診断と治療のポイントをまとめる。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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抄録