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用語解説

BIA-ALCL

津川浩一郎

CANCER BOARD of the BREAST Vol.6 No.1, 68-69, 2020

乳房インプラント関連未分化大細胞リンパ腫(breast implant-associated anaplastic large cell lymphoma:BIA-ALCL)はT細胞性非ホジキンリンパ腫のひとつで,乳房インプラント周囲に形成される被膜組織から発生する悪性腫瘍である。乳房インプラント挿入者約2,207〜3,345人に1人の頻度で,インプラント挿入から平均9年(0.08~27年)で発生するといわれている。主にテクスチャードタイプ(表面がザラザラ)のインプラント使用例で発生しており,2019年,本邦でも第1例目の発生例が報告されている。製造販売元であるアラガン社が,テクスチャードタイプ・インプラントとエキスパンダーを,米国FDAの要請で2019年7月25日未明(日本時間)に自主回収・販売停止を決めた。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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