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Visual View(Thyroid Cancer Explore)

甲状腺結節の超音波診断 第3回 甲状腺髄様癌は超音波検査で診断できるか?

野口靖志

Thyroid Cancer Explore Vol.2 No.1, 5-8, 2016

「はじめに」甲状腺髄様癌は甲状腺の悪性腫瘍のうちのわずか1~2%にすぎない,きわめて稀な腫瘍である。甲状腺を専門に診療している施設であっても,あまり頻繁にお目にかからない腫瘍であり,甲状腺を専門にしていない施設ではほとんど経験することはない腫瘍である。したがって,今回述べる内容はあくまでも初級~中級者向けの内容であり,甲状腺超音波診断の上級者にとってはすでにご存知の内容になるであろうことをご承知いただきたいと思う。
「甲状腺髄様癌の超音波検査所見とは」本連載第1回の乳頭癌の診断に際して「甲状腺結節(腫瘤)超音波診断基準」については詳しく述べたと思うが,まずはこの「甲状腺結節(腫瘤)超音波診断基準」に立ち返って考えていきたい。第1回にも述べたが,「甲状腺結節(腫瘤)超音波診断基準」は,基本的に甲状腺の結節性病変の超音波検査による良悪の診断が“乳頭癌であるか? 否か?”という点が軸となっている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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