うつ病の病態に炎症が関与しているという仮説は決して新しいものではないが,近年急速にそのメカニズムの解明が進められ,ついには炎症を標的としたうつ病治療薬が開発される段階にまで突入した。炎症はうつ病の病態の少なくとも1つのサブタイプを形成しているものと考えられ,今後治療の選択肢が増えることが予想される。また標的が明確であるため,バイオマーカーと結びつけることで個別化した治療戦略を立てることができるようになると期待される。
「KEY WORDS」うつ病,ストレス,炎症,NLRP3,P2X7
「KEY WORDS」うつ病,ストレス,炎症,NLRP3,P2X7