自閉スペクトラム症(ASD)が広く知られ「発達障害ではないか」との主訴の受診が増えるなか,診断における先入観の克服が課題になっている。この主訴は,ASD特性を探すことにのみ関心が向く確証バイアスを導きやすい。また,ASDの定型発達との連続性により過剰診断の危険もある。工夫として,主訴の吟味や問診の具体性を高めることを述べた。
「KEY WORDS」自閉スペクトラム症,診断,先入観,確証バイアス