日本精神神経学会のガイドラインは,身体的治療適応の手順書の意味合いが大きく,その種の治療を希望しないトランスジェンダーは対象となりにくい。心理社会的支援は精神科医や心理専門家のみが実施しうるものではない。当事者は社会との間で悩みを抱える場合が多く,本人以上に社会環境への介入を医療者は念頭に置くべきである。
「KEY WORDS」トランスジェンダー,日本精神神経学会「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」,性別適合手術,チーム医療,性の多様性