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Administration for Psychiatry

新たな自殺総合対策大綱にもとづく自殺対策の推進

―地域における精神保健医療福祉サービスの連動性の向上―

本橋豊

精神科臨床 Legato Vol.4 No.1, 40-42, 2018

2016年4月1日に改正自殺対策基本法が施行され,2017年7月25日には新たな自殺総合対策大綱が閣議決定された1)。改正自殺対策基本法では,自殺対策の理念が明確化され,地域自殺対策推進の強化の方針が盛り込まれた2)。基本理念として「自殺対策は,生きることの包括的な支援として,全ての人がかけがえのない個人と尊重されるとともに,生きる力を基礎として生きがいや希望を持って暮らすことができるよう,その妨げとなる諸要因の解消に資するための支援とそれを支えかつ促進するための環境の整備充実が幅広くかつ適切に図られることを旨として,実施されなければならない」(第二条第1項)が示された。また,「自殺対策は,保健,医療,福祉,教育,労働その他の関連施策との有機的な連携が図られ,総合的に実施されなければならない」(第二条第5項)とされている。また2016年4月から発足した自殺総合対策推進センターは,このような基本理念を着実に実現し,わが国の自殺対策を推進していくために,国ならびに地方公共団体などの施策と実践を支えていくことになった。地域自殺対策の推進については,地域自殺対策推進センター設置を義務化して基礎自治体への政策推進を支援すること,地域自殺対策計画策定の義務づけ,都道府県および市町村における自殺未遂者や自死遺族支援のための支援体制の強化が示されている。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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