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Administration for Psychiatry

災害精神保健

―現場での対処法―

篠﨑康子金吉晴

精神科臨床 Legato Vol.3 No.4, 52-54, 2017

日本は地理的にあらゆる種類の災害が発生しやすく,今まで多くの災害に見舞われている。記憶に新しい1995年阪神淡路大震災において死者・行方不明者は6,437人,2011年東日本大震災では死者15,857人,行方不明者3,057人(2012年4月25日現在)と被害が甚大だった1)
災害精神保健に関しては阪神淡路大震災を契機に「心のケア」や心的外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder;PTSD)が一般の人に知られたこと,東日本大震災では「心のケアチーム」が東北3県を中心に活動したことなどが知られたことが,社会一般における災害後のメンタルヘルス対応に対する関心を高めたものと思われる。
ここでは災害時の住民のニーズが高まるなかで,災害時の精神的な問題に対する精神保健に関する留意点,対応法について述べる。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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