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Psychiatric Lecture

疫学 日本における気分障害の疫学

川上憲人

精神科臨床 Legato Vol.3 No.1, 14-19, 2017

―世界各国における地域住民を対象とした疫学調査は,どのようにして始まったのでしょうか。
かつて精神科領域における疫学研究は,診断基準の標準化に時間を要し,他の疾患領域に比べて遅れを取った時代がありました。日本では1954年から旧厚生省によって「全国精神衛生実態調査」が行われましたが,その当時はいわゆる国際標準の診断基準がなかったため,いくら調査をしても国際比較ができなかったことは残念に思います。
その後,操作的診断基準の発展とともに,米国の先行により徐々に精神科領域における疫学調査が行われるようになりました。それらが精神保健のニーズ評価や政策立案に役立つとして,地域住民を対象とした調査の重要性が徐々に認識され始めていったのです。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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