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Psychiatric Lecture

(治療)過食性障害の治療

永田利彦

精神科臨床 Legato Vol.2 No.3, 30-34, 2016

過食性障害(BED)は,DSM-5(2013年)ではじめて載った診断だが,すでに多くのエビデンスがある。治療は,まずは摂食障害向けの認知行動療法,対人関係療法である。薬物療法としては,lisdexamfetamine dimesylate(LDX)は未上市であり,トピラマート(本邦承認効能・効果外)が考慮されるが忍容性に問題がある。そこで,背景にある精神病理を診断横断的視点から長期的に治療していくことが重要である。
「はじめに」過食性障害(binge eating disorder;BED)とは,一定の時間のうちに自らは抑制できず明らかに多くの量を摂食する過食エピソードを週に1回・3ヵ月以上繰り返す状態である1)。神経性過食症や神経性やせ症では,自己評価が体重・体型に過度に影響されていることが必須であるが,過食性障害の診断項目には含まれず,排出行為(嘔吐など)がないため,過体重や肥満を呈する場合が多い。全世界のおよそ1.9%(生涯有病率)がBEDを患っているとされ,神経性過食症の1.0%より高率である2)。
「Key Word」binge eating disorder,lisdexamfetamine dimesylate,トピラマート,cognitive behavioral therapy,interpersonal psychotherapy

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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