State of the art JSCCR/ESMO/NCCNガイドラインを比較する
ESMOガイドラインの概説
大腸がんperspective Vol.3 No.4, 27-32, 2017
2016年7月に発行のESMOコンセンサスガイドラインでは,①分子病理学,バイオマーカー,②局所もしくは少数の遠隔転移巣に対する治療戦略,③全身化学療法による治療戦略,といった3つの領域に大別し,各々の領域でワーキンググループを招集し作成された。
全身化学療法による治療戦略では,治療に対し「Fit」とするか,「Unfit」であるか,そして「Fit」と判断される症例に対しては治療の目的(ゴール)別に治療戦略を立て,さらにRAS,BRAF変異の有無別に化学療法を選択することが推奨されている。
本稿執筆の時点で,本ESMOコンセンサスガイドラインは発行されておらず,本稿はWorld congress on Gastrointestinal cancer 2015/2016,ESMO congress 2015,ESMO ASIA congress 2015といったESMO関連学会で報告された内容を基に記載している。そのため,最終的な内容に関しては改訂版のガイドラインを確認していただきたい。
「KEY WORDS」ESMO/ガイドライン/RAS変異/BRAF変異
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。