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画像診断との対比で学ぶ大腸疾患アトラス

SSA/Pの内視鏡診断

佐野亙佐野寧市川一仁

大腸がんperspective Vol.3 No.2, 4-9, 2016

今回の大腸疾患アトラスは「SSA/Pの内視鏡診断」である。SSA/P(sessile serrated adenoma/polyp)の組織については,過去に何度か取り上げている。八尾,菅井らがまとめたJSCCR(Japanese Society for Cancer of the Colon and Rectum)分類の組織診断基準も徐々に均霑化している。Higuchi分類,WHO分類に比べて簡便なところが均霑化した理由であろう。すなわち,鋸歯状構造,腺管の不規則分岐(水平,錨型,逆T,L字)および,陰窩拡張(寸胴型)などを指標に診断する。SSA/Pの内視鏡診断も1997年の藤井隆広らが早くから注目しているが,今では和文,英文を問わず数多くみられるようになった。腫瘍総論からみたSSA/Pの問題点は,腫瘍であるか,腫瘍類似病変で留めるかである。現状では腫瘍類似病変とされているが,菅井らは遺伝子的に単一クローンであることから腫瘍であると考えている。細胞異型,構造異型の両方から腫瘍を診断してきた過程からは,上記定義やRiddell のNone dysplasia, but have an extended proliferative zone(Abnormal architecture but, no dysplasia)の分類からは,腫瘍と形態診断をするのには難しいところもあると思われる。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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